中国国家外貨管理局が28日に発表した統計によると、2017年上半期の中国の国際収支は安定的に推移した。経常収支と非貯蓄性の金融収支は「ダブル黒字」を実現し、黒字額はそれぞれ693億米ドルと679億米ドルだった。外貨管理局は「下半期は国内経済が改善に向かうのに伴い、対外開放も進み、中国の国際収支は基本的に均衡を維持する」との見通しを示した。
中国の国際収支統計によると、2017年上半期の中国の経常黒字は693億米ドルで、対GDP比は1.2%と引き続き合理的区間内を維持した。非貯蓄性の金融収支も黒字を実現。うち直接投資は黒字に転換し、国外への資本流出は改善に向かった。準備資産も増加し、上半期の中国外貨準備高は3兆568億米ドルに増加した。
外貨管理局が同日に発表した「2017年上半期中国国際収支報告」によると、上半期の経常黒字は終始合理的区間内で推移しつつ均衡に向かい、国内の経済構造が改善に向かっていることが明らかになった。国境を跨いだ資本の流動は双方向に変動しながら安定に向かい、外部環境の大きな変化に効果的に対応した。国際収支のリスクは全体としてコントロール可能で、対外的な金融資産負債の構造はやや改善された。
外貨管理局の報道官は下半期の見通しについて、「世界経済の回復が外需増加をもたらすのに伴い、コモディティ価格も安定に向かい、国内経済は合理的区間内で推移する。金融市場の対外開放が進み、中国の国際収支は基本的に均衡を保つ見込み」と述べた。
このほか外貨管理局が発表した中国国際投資ポジション(対外資産負債残高)によると、17年6月末時点の中国の対外純資産は1兆7515億米ドル。うち、対外資産は6兆6446億米ドル、対外負債は4兆8931億米ドルで、16年末比でそれぞれ2.8%と4.9%増加した。