復興号にはより安心して乗ることができる。バランス検査、発火時の警報、軸箱温度検知装置、パンタグラフビデオ監視などの安全防護機能があるほか、「セーフティ・キー」が追加されているからだ。
同社副チーフエンジニアの丁叄叄氏は「復興号は初めてパッシブセーフティ技術を採用した。衝撃吸収装置を追加し、受動的な防護能力を高めた」と説明した。
パッシブセーフティとは、列車が衝突した際に衝撃吸収装置が巧みな変形により衝撃を吸収し、客室の形状を留め、衝撃による減速を制御し、乗客の安全を守ることだ。これは列車に「セーフティ・キー」を追加したようなものだ。
丁氏は「復興号の衝突防護システムのエネルギー吸収量は、設計上6.8MJにのぼり、世界トップ水準に達している」と述べた。
世界の高速列車業界で、パッシブセーフティは技術の「要衝」とされている。衝突防護システムの構造は極めて複雑で、設計も難しい。同社の研究開発チームは2年間の難関突破により、衝突防護システムを自主開発した。
復興号に乗ると、大声で話す必要がないことに気づく。これは静音性が優れているからだ。測定試験の結果によると、復興号が時速350キロで高速運行中、客室の騒音は最大でも65デシベルのみで、70デシベルの「優」ラインを大きく下回っている。
動車組の構造改善には、新型流線形先頭車両、フラット化された集電装置、一枚のみのフロントガラスなどが含まれ、これにより空気抵抗と騒音を低減している。新型静音材料を使い、騒音を抑える。試験期間中に、光けん引ソフトで80以上の騒音低減を行った。実際に列車を使った試験では、車内の騒音を最大4-6デシベル低減し、研究開発チームの目標をさらに上回った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月30日