主要シンクタンク各社による中国の2017年7~9月期国内総生産(GDP)成長率の予測が出そろった。新華社系の経済紙『経済参考報』がまとめたところによると、17年7~9月期は6.8%前後と、上半期(1~6月期)を若干下回る見通しとなった。
専門家は、10~12月期のマネーサプライM2伸び率は若干回復すると予測。政府が的を差別化した預金準備率の引き下げを示唆しているが、緩和シグナルを発したものではなく、大規模な金融緩和策を実施する可能性は小さいとした上で、中国人民銀行(中央銀行)は一段と多様な金融政策ツールを活用して、より柔軟に長期、中期、短期の流動性を提供するようになるだろうとの見方を示した。
中国銀行国際金融研究所中国経済金融研究課題チームは28日発表した報告書の中で、7~9月期の中国経済はやや減速し、各種主要指標とも上半期を若干下回る水準になると予測。供給と需要の落ち込みや構造調整の継続、消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)との格差の再拡大といった点を考えると、7~9月期のGDPは上半期を若干下回る見通しだとしている。