100トンの部品を精度±0.05mm以内で加工、固体燃料は光が透けるほど薄く切削、聴診器を改造し自動車エンジンの不具合を点検――など、革新的で熟練した匠の技術が中国製造を支える。中国共産党第十八回全国代表大会以来、中央政府は高度熟練技能者の育成事業を非常に重視しており、熟練技能者の社会的地位が向上しつつある。現時点で、中国には4791万人の高度熟練技能者がいる。
職業訓練の充実。近年、技能労働者の求人倍率は1.5以上で推移、高度な技術労働者の求人倍率は2以上に達する。高度熟練技能者の養成、人材構造の矛盾解消に、最も根本的で有効な方法は職業訓練を幅広く行うことだ。中国ではすでに大学卒業生向けの職業技能訓練事業、農民工の職業技能向上に向けた「春潮行動」、企業の新型インターンシップなどが実施されているほか、職業訓練政策の整備、訓練規模拡大、全ての労働者向けの職業訓練体系構築などの取り組みも統括的に進められている。今のところ、国家クラスでは476の高度熟練技能者訓練拠点、594の匠の工房が建設済み。中央財政からは技術者養成プロジェクトの実施に累計で20.5億元が投じられ、高度熟練技能者の養成に力が入れられている。
技術労働者教育の強化。求人難、劣悪な労働条件、資金不足などの問題について、「技術者専門大学の改革革新に関する若干の意見」「技術者教育の第13次五カ年計画」などの政策が相次いで打ち出され、技術者専門大学の発展に向けた方向性や目標と課題、重点措置が明示された。中国は職業と学問の一体化教育改革を推進し、産学連携の強化、教育と訓練の質的向上を目指している。2012年より、全国の技術専門学校は累計で532万人の卒業生を社会に送り出しており、就職率は97%以上を維持、のべ2600万人余りに対して各種訓練を実施した。