中国A株のMSCI指数採用、「深港通」に「滬港通」 の運用開始、国内証券会社の海外進出に成熟市場との接近などなど――中国共産党第18回全国代表大会(第18回党全国代表大会)からこの5年間で、資本市場の双方向の開放が着実に進んだほか、国内外市場の相互接続の範囲が広がり、資本市場の国際化が著しい進展を遂げた。
株価指数の算出・公表を手がける米MSCIは今年6月21日、中国本土上場の人民元建て株式(A株)をMSCI新興市場指数に組み入れると発表した。MSCIはA株の採用を決めた理由について、「世界の機関投資家から広く支持を得ているため」と説明。市場取引の相互接続制度(ストックコネクト制度)が進展したことや、中国証券取引所がグローバル市場でのA株に連動する金融商品の立ち上げを制限していた事前承認制度の緩和したことを主な理由に挙げた。
A株のMSCI指数への組み入れは世界中の投資家のニーズに応えたもので、堅調な推移が続く見通しの中国経済と金融市場の安定性に対する投資家の期待の表れでもある。また、中国資本市場の対外開放と管理レベルの高さを世界の投資家が認めたことを示すものでもある。