このほか中国の政策に対する読み解きも極めて重要となる。中国で過去12カ月さらには18カ月にわたって実行されてきた主要な改革の影響を知らなければ、中国の多くの市場で今年起こった予想外の変化、例えば株式市場の相場の大幅な値上がりや人民元の対ドルレートの7%の上昇、外貨準備高の3兆1千億ドル以上への回復などはなかなか理解できないだろう。それではこうした変化を後押ししている原因は何なのか。答えは中国政府の政策である。北京は現在、中国経済に存在するいくつかの根本問題を解決するための措置を取っている。
中国の実行しているいくつかの改革はすでに、予期通りの效果を生み始めている。過剰生産力の解消はすでに、工業製品価格と企業利潤を再び上向きに転じさせ、金融のデレバレッジはすでにシャドーバンキングの拡張を抑制し始め、不動産の在庫解消はすでに不動産市場の均衡回復を助け、汚染防止の取り組みはすでに経済成長の環境持続可能性を徐々に改善し始めている。これらの変化はいずれも、中国経済をより均衡の取れた健全なものとし、中国の民衆がより良い生活を送れるようにするのに欠かせない要素となっている。これは中国が今後も、経済改革と再均衡化を継続し、新旧経済がさらに分化していくということを意味する。一言で言えば、中国政府の政策と経済の再均衡化に注目することは、GDP成長率を予測するよりも重要だということである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月25日