中国ではスマートフォン(スマホ)決済が「生活インフラ」として定着している。約14億人の消費市場での決済は2年で6倍に増え、年間39兆元にも達した。簡単にお金を徴収できる仕組みは起業家スピリットを刺激し、波状的に新しいサービスを生んでいると、日本メディアが報じた。
日本経済新聞によると、「(船着き場を出ると)何十人もの車屋(馬車の御者)が包囲した」。1921年、芥川龍之介は上海を訪れた時の第一印象を「不気味に感ずる」と記した。それから1世紀。船は飛行機に、馬車はタクシーに姿を変えた。
中国は今、消費生活とお金の流れがガラリと変わる転換点に立つ。スマホ決済は3年ほど前から急拡大し2016年に総額で39兆元と日本の国内総生産(GDP)を上回った。
約14億人の巨大な消費マネーを追い求め、起業家がシェア自転車や生鮮食品の30分配送など斬新なサービスを世に送る。利便性が高まって消費者に浸透し、それが新サービスを呼び込む。