「先の201億米ドルの港湾投資を考慮すると、中国が物流と港湾をマッチングさせていく戦略は理にかなっている」。グリソンズ・ピークのヘンリー・ティルマン最高経営責任者(CEO)はこう述べたうえで、「中国は一帯一路のパートナー諸国の貿易取引量拡大に向け、3段階の経済モデルを構築している。先ずは充分なエネルギーとインフラを提供し、次に製造活動を拡大、その後で港湾と物流へ展開していくというものだ」と指摘する。
「一帯一路」の対象地域と物流投資の地理的な重複は明らかで、中国企業が2014年以降に発表した36件の海外物流投資のうち25件が「一帯一路」に関わる約70カ国で行われている。中国が提起した「一帯一路」イニシアチブの対象地域の人口は48億人に上り、世界のGDP総額の62%を占める。