中国政府が「新シルクロード」の建設を呼びかけていることを受け、中国の一部の大企業は海外で倉庫保管、貨物輸送、その他の物流業者の買収ブームを巻き起こしている。参考消息網が18日、フィナンシャル・タイムズ(電子版)の14日の記事を引用し、伝えた。
ロンドンの投資銀行「Grisons Peak」がまとめたデータによると、今年1−11月に発表された中国企業の欧州・アジア・その他の地域における物流企業買収取引額は、前年同期比で倍以上の322億ドルに拡大し、2016年通年の129億ドルを上回った。
世界最大のネット通販企業であるアリババ・グループは9月、今後5年間で「中国、さらには全世界にサービスを提供する、高効率物流ネットワーク」を構築すると発表した。
アリババは今年6月、東南アジアでトップのEC・物流業者のLazadaに10億ドルを投資し、持株比率を83%に引き上げた。アリババの同地域の物流市場への積極的な攻めの姿勢が伺える。Lazadaは13万社の利用客、14の倉庫、さらに小規模な130の物流センターを持つ。
今年欧州で行われた最大の取引の一つは、中国の民間資本が掌握するグローバル・ロジスティック・プロパティーズによる、英倉庫物流開発のGazeleyの買収だ。後者は欧州と北米に倉庫と物流パークを持つ。10月に結ばれた約280億ドル規模のこの契約により、前者の投資先がさらに拡大する。その資産には119市場の1095の物流パークが含まれる。
中国政府系ファンド・中投公司(CIC)は今年6月、17カ国に倉庫を持つ欧州トップの物流会社Logicorを買収し、中国企業にとって今年最大の物流合併取引となった。この122億5000万ユーロに及ぶ取引は、中国企業にとって過去4番目の規模の対外M&Aとなった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月19日