来年の財政赤字の対GDP比目標は3%で据え置かれるとの見方が広がっている。近年、中国の財政赤字の対GDP比目標は2.1~2.6%で推移し、2016年は3%に引き上げられた。2017年も3%で据え置かれ、3%はある意味、中国の財政赤字の天井板となった。
万博研究院新供給経済学研究センターの劉哲・主任は「証券日報」の取材に対して、「財政政策は市場機能を効果的に補完するものだ。税制の構造改善、政府資金を呼び水とする役割の発揮、企業の税・費用徴収の削減などを通じ、産業構造の調整、新たな経済成長分野の育成を促し、経済の質の高い、持続可能な発展の実現につながる。来年の積極的な財政政策は一段と的確なものとなり、不均衡、不十分な重点分野とプロジェクトの支援が強化される見通しだ」と語った。
蘇寧金融研究員マクロ経済研究センターの黄志龍・主任は「来年も積極的な財政政策の方向性は変わらないが、財政支出の構造については改善の余地が大きい。今後3年に渡る経済の3つの取り組み『重大リスクの防止・解消、的を絞った貧困対策、汚染防止対策』と結び付けた場合、積極的な財政政策は、的を絞った貧困対策と汚染防止対策で重要な役割を発揮し、政策の重点分野ともなる見通しだ」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年12月22日