「上海と長江デルタ都市群は長期的発展の過程で、自然で有機的な1つの集合体を作り上げた。自然地理、人や文化の融合、産業協力、市場の共同建設、インフラ接続などをめぐる、長期に渡る発展を通じて、上海は核心都市としての地位を固めたが、これは歴史の積み重ねだと言える」。上海市発展改革委員会(発改委)の王思政・巡視員は、「現在の世界の国家間の競争、多国籍企業間の競争は、多くが都市間の競争、都市群の競争に表れている」と語る。
2016年に中国国務院が承認した「長江デルタ都市群発展計画」は、「上海市は都市機能の向上、世界級都市群の核心都市の建設、上海の核心競争力と総合サービス機能の向上を加速すべき」としている。
中国共産党上海市委員会・市政府は、長江デルタ地域との協力を一段と推進する方針を示した。
■「科学技術イノベーションセンター」拡張の意図はどこに?
計画では、長江デルタ世界級都市群の核心都市としての役割のほかに、上海という都市の性質を「国際経済・金融・貿易・海運・科学技術イノベーションセンター、文化的大都市」と位置付けられた。