日本は最近、ここ50年近くぶりの「魚不足」に見舞われている。驚くべきことに、日本は中国に責任を押し付け、中国の漁獲量が多すぎるために、日本のサンマの漁獲量に影響が出ていると主張している。
関連データによると、2017年の日本国内のサンマ漁獲量は前年に比べて30%減少し、1969年以来の最低となった。
現在、北太平洋でサンマの捕獲に従事しているのは、中国大陸部と日本、韓国、ロシア、中国台湾の合計約500隻の漁船で、捕獲量は30万トン前後となっている。中国大陸部の漁船はここ数年、年平均捕獲量6万トン前後を維持しており、総捕獲量の平均値を超えていない。だが日本は責任を転嫁し、サンマを国際的な「交渉の場」に持ち込むことに成功した。
昨年7月の北太平洋漁業委員会の年次会合で日本は、 サンマの乱獲を防止するため、各参加国・地域に漁獲枠を設けることを提案した。日本は24.2万トン、中国大陸部は4.7万トンとされる。日本が提案した自国の捕獲量は中国の5倍に達した。この提案は中国、韓国とロシアの強い反対に遭った。
多くの日本の学者は、日本のここ数年の「魚不足」は、海流や水温とより深く関係していると論じている。東京財団の小松正之・主席研究員は、「海水の温度の変化により、サンマが日本近海に近寄らなくなっている」と語る。
日本のあるネットユーザーも、マグロ乱獲の問題で世界でしばしば抗議に遭っている日本が中国の漁獲量の高さを批判し始めるのは適切とは言えないと指摘している。日本はマグロの乱獲だけでなく、イルカやクジラなどの残忍な捕殺も行っており、漁業捕獲の問題では日本は自らをこそ振り返る必要がある。
2018年初頭の東京築地水産市場の新年の初競りでは、クロマグロ1本が3645万円(約209万元)で取引された。競り落とした寿司店の主人は嬉しそうに、この405キロの「魚の王」に長い包丁を入れた。
だが実際には、クロマグロは生長が緩慢な上、このような大型の成魚だけでなく、幼魚も逃がさない漁船の過度の捕獲を受けており、クロマグロの個体群の数量は急激に減少し、すでに絶滅危惧種のリストに入っている。
クロマグロの境遇は、『ザ・コーヴ』に類したもう一つの惨劇が日本で演じられていることを意味している。絶滅に瀕している魚さえ捕獲し、手段の残忍さにも構わない。日本のやり方は、国際社会と環境保護団体の強い非難を招いている。自らに原因を探すことなく、隣国に責任を押し付けているのでは、漁業資源がいくら豊富でも、いつかは取り尽くしてしまう日を迎えるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月10日