国家発展改革委員会(発改委)は22日、マクロ経済運営に関する記者会見を開いた。厳鵬程報道官は席上、「2018年の中国経済には、安定しつつ好転の流れを維持する条件と自信が備わっている」と述べた。
中国の2017年の経済成長率は6.9%で、2011年から7年ぶりに前年水準を上回った。これは中国経済が底打ちし、新たな成長期に入ったことを意味するのだろうか。
厳報道官は「この6.9%を評価する上で、伸び率の上昇、双方向の変動に注意するほか、成長の裏にある質・効果・構造を見ることが最も重要だ。これらは例年と比べ、大幅に向上し改善されている。一連の積極的な変化は、2017年の中身の充実した6.9%を促した」と話した。これらの積極的な変化には、次の内容が含まれる。
(一)構造調整の効果が顕在化。中国は供給側構造改革の推進の堅持を主線とし、市場の調整、需給関係の改善、供給構造の改善を効果的に促した。全国の一定規模以上の工業企業の付加価値額の伸び率は、2017年に2011年ぶりに前年水準を上回った。工業生産能力稼働率はこの5年間で最高水準を記録した。消費の経済成長への寄与度は、5年前より10ポイント弱増加した。
(二)新旧原動力の切り替えの加速が持続。全国の研究開発費の過去5年間の年平均成長率は11%以上で、科学技術進歩寄与度は52.2%から57.5%に上昇した。推算によると、新動力の経済成長への寄与度は30%以上に達している。
(三)市場主体の活力の持続的な引き出し。効果的な市場と行動する政府の構築を着眼点とし、中国は市場経済体制改革を全力で掘り下げている。国務院部門の行政審査項目は5年間で44%削減され、中央レベルの投資承認手続きが累計で90%削減された。中央政府価格決定プロジェクトは80%減少した。2017年には全国で毎日平均1万6600社が新規登録され、活性度は70%を維持した。経済・社会の発展の内的動力が強化を続けた。
(四)マクロ調整が改善中。中国は5年間に渡り戦略的な忍耐力を維持し、量的緩和という「強い刺激」に取り組まず、マクロ調整の革新と改善を行った。マクロ調整における期待マネジメントの力を重視し、経済の安定運営を保証した。
厳報道官は「国内外の情勢が複雑化するなか、中国経済が2017年に良き成果を手にしたのは、この一年だけの手柄ではない。これは中国共産党第十八回全国代表大会以降の長期的な難関突破と努力の蓄積による結果であり、習近平の新時代中国の特色ある社会主義経済思想の成功実践を集中的に反映している」と述べた。
厳報道官は「2018年の中国経済には、安定しつつ好転の流れを維持する条件と自信が備わっている。ただし現在の国際環境は依然として複雑であり、国内の発展の不均衡・不十分という目立った問題の解消が待たれることを認識するべきだ。マクロ経済の質・効果の向上、持続的な発展は長期的な任務であり、努力する必要がある」と強調した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月23日