北京大学経済研究所常務復所長、経済学院教授の蘇剣氏は『経済参考報』記者に、民間投資の増加率が20%を超える業界と、全国の投資増加率が比較的高い業界はどちらもハイテク、新興産業、環境保護の関連産業になると説明。こうした産業の特徴について、構造調整が進んで発展もしていること、ほとんどが新興企業で投資回収率が高く、企業拡大に積極的に取り組んでいること、民生とサービス分野の急速な発展に関わっていることを挙げた。
一方で専門家は、製造業民間投資の伸び減速に注意を促している。渠慎寧氏は、供給側改革のなかで第二次産業の中小民間企業の廃業が相次ぎ、投資に一定の影響を及ぼしていると指摘。特に製造業では、環境保護に対する監督・検査の圧力があり、環境保護基準を満たさない景気敏感企業が廃業に追い込まれていると説明した。
蘇剣氏は、民間資本には、利益を追求する嗅覚の鋭さ、経営の柔軟性、敏感な政策対応があるため、民間投資を喚起するには政策の安定以外に、民間企業に明確な方向性を示した上で平等な融資環境を整える必要があるとの見解を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年2月8日