中国政府の最新統計によると、2017年1~10月のモバイル決済額は81兆元と、2016年通年の約58兆8000億元を大きく上回った。こうした数値からも中国の調査会社、貴士移動(クエストモバイル)の最近の研究結果が証明されている。同社によると2017年における中国のモバイル決済額は15兆4000億元ドルと、米国の実に70倍にも上った。
中国人は今や、テンセントのウィーチャットペイやアリババの支付宝(アリペイ)を使ってオンライン店舗や実店舗で支払ったり、水道代や電気代からタクシー、レンタサイクルの支払いまでモバイル決済で行ったりするほどだ。
春節も電子お年玉をめぐって、テンセントとアリババというツートップの激戦が繰り広げられた。アリババが上場をめざすアリペイのほうが市場を依然リードしているが、ウィーチャットペイも目覚ましい成長をみせている。このIT大手2社の競争の重点は、モバイル決済プラットフォームからビッグデータを収集して、消費者金融や保険、投資商品、クレジット商品といった金融サービスを提供することにある。