ここ数年にわたり、中国で人工知能を中心とする新たな科学技術・産業革命が大きく進んでいる。人工知能のイノベーション新製品とサービスを通じ、伝統的業界のモデル転換・高度化の推進は、供給側構造改革とハイクオリティな発展の重要なポイントとなった。では、中国の人工知能の発展水準はどれほどなのか?どのような特徴があるのか?将来的にどこへ向かうのか?これについて記者は、専門家を取材し、世界の人工知能分野における「中国の立ち位置」を探った。
2016年に中国の人工知能関連の特許申請数は年間3万115件に上り、約20年連続で増加した。
2017年6月30日時点で、中国の人工知能企業の融資額は世界第2位の635億元に上った。
2017年6月30日時点で、中国の人工知能企業数は世界第2位の592社となった。
「現段階で、中国の人工知能は国際的なトップ集団に属しており、科学研究においてほとんどのニッチ分野を網羅している。応用と産業化においても、比較的大きな力を発揮している」。中科院自動化研究所モデル識別国家重点実験室副主任の陶建華氏は、記者に対し、中国の人工知能は発展開始が少し遅れたが、新世紀に入ってからは全体的に欧米国家と同じペースで発展していると説明。特に、2010年前後に深層学習(ディープラーニング)などの技術が世界の人工知能発展の新たなブームとなり、中国はそのチャンスをつかんで、先進国と肩を並べ国際的な最前線に立っていると話した。
データによると、2017年6月時点で世界の人工知能企業数は2542社に上り、うち米国は1078社で全体の42.4%占めた。中国はそれに続く592社で、全体の23.3%を占める。残る872社は、スウェーデン、シンガポールなどに分布する。中国の人工知能関連の特許申請数も20年近く続けて増えており、2016年は3万115件だった。