工信部の苗圩部長は、スマート製造は中国のモデル転換が目指すべき方向であり、「中国製造2025」(メイド・イン・チャイナ2025)と「互聯網+」(インターネットプラス)の2大国家戦略を実現する重要な突破口となるものだと指摘。長年にわたる発展で中国の製造業は著しく成長し、関連技術も大きく向上するなど、スマート製造の発展基盤は整っている。また、スマート製造は世界的な流れとなっており、その発展水準が中国製造業の国際競争力を直接決定づけることになるとの見方を示した。
メーカーの多くは、複数の政策が相次いで打ち出されれば、スマート製造の発展推進につながるとみている。投資コンサルティング大手の中投顧問は先ごろ、『2016-2020年中国スマート製造業界調査研究及び投資予測報告』を発表し、中国のスマート製造業について、今後の年平均成長率は約20%となり、2020年時点の生産額は3兆元を上回るとの見通しを示した。証券各社も報告書の中で、スマート製造の一段の発展に伴い、中国製造業のモデル転換と高度化が実現し、水準がさらに高まるとの見方を示している。
中国のスマート製造の発展を推進する重要な政策として、スマート製造試行モデル活動は2015年の始動以来、各界から注目を集めてきた。2016年と2017年の活動状況からみて、順調に進展していることがうかがえる。2016年には60件以上のプロジェクトが選定、2017年には97件が選定された。工信部の計画によると、2018年は試行モデル活動が継続的に推進されるだけでなく、さらに拡大され、プロジェクト総数は100件を上回る見通しだ。