前出の楊副主任は、先進国を追いかける国というのは、経済成長が始まった当初の成長率は高いが、ある程度に達すると、今度は質の向上が重要となってくると強調。量重視の段階に比べ、質重視の段階では成長率の低下は避けられないが、他の国家の成長プロセスをみても、概ねこうした状況がみられるとして、次のように述べた。
「経済成長の減速傾向は長期プロセスであって、短期的な景気循環という角度からみるものではない。この長いプロセスにおいてアップダウンがあるのはごく普通のことであり、やたらに騒ぎたてる必要はない。平常心を保って、質の高い成長をめざし努力を続けることが大事であり、これこそが「穏中求進」の求めるところだ」
全国政協委員で国有化学大手、中国中化集団有限公司の董事長を務める長寧高氏は、世界的な競争力を有する一流企業を育てるには、より多くの知恵と施策と勇気をもって国有企業改革を推進することが必要だとの見方を示した。
「股権分置改革」(非流通株改革)と混合所有制改革を推進する上で、董事会幹部の問題、新たな株主の持株比率や管理方式の問題などを適切に処理しなければならないと指摘。また、国有企業は戦略路線の調整を行い、量から質への転換を確実に追い求め、産業の高度化をめざさなければならないとの見方を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月9日