健康産業の重要な構成要素となる中国特殊食品産業が成長期を迎えている。中国栄養保健食品協会が28日発表したデータによると、中国の特殊食品(保健食品、乳幼児用粉ミルク、治療用特殊食品、離乳食、プロバイオティクス(善玉菌)の年産額は足元で約6000億元に上り、増加基調で推移している。
同協会の劉学聡・秘書長(事務長)は、「健康に対するニーズの高まりと多様化からみて、中国特殊食品市場の成長ポテンシャルは極めて大きい」と指摘した。
暮らしぶりや健康に対する意識が向上したのに伴い、中国人の関心は食欲や最低限必要な生理的欲求を満たすことよりも、バランス良く栄養をとることや健康に良いことをするといったほうへ向かっている。病気を治すことより予防することへ、健康の質を高めるほうへと変わってきており、こうしたことが特殊食品産業の急成長を促している。
これと同時に、中国の特殊食品の消費市場は原料供給、製品加工といった面でグローバルサプライチェーンの重要な要素ともなっている。同産業の急成長と政策面での支援は切っても切れない関係にある。