多くの調査で、中国の消費者にとって「海外ブランドが良い」という考えは時代遅れであることがわかっている。中国貿易促進委員会研究院国際貿易研究部の趙萍主任は、「最も大きな理由は国産ブランドの質、設計能力、技術含有量が向上し、消費構造アップグレードにおいて消費者の高品質ニーズを満たしたこと。以前は多くの人が海外の商品は質が良いと考えていたが、近年は国産品の質も向上している。その上、価格も安く、金額に見合っている」と分析した。また、国産ブランドの位置付けが明確になり、個性化・多様化という消費ニーズを満たし、目標市場を見つけられるようになっている。
若い消費者の自信向上
1995年以降生まれの大学生の呉銀燕さんは、「商品の良し悪しを判断できるようになった。海外ブランドは代理業社が主張するほどよくない」と話す。彼女は化粧品を例に挙げ、「国産ブランドの多くがコストパフォーマンスが高く、使ってみるととても良い。また、多くのブランドは自主設計したパッケージをブランドの特徴にし、海外の有名ブランドを真似しないようになった」と述べた。
クレディ・スイス銀行中国消費者研究責任者のチャーリー・チェンしは、「自信のある消費者の台頭に驚きと喜びを感じる。中国の若い消費者は中国製は良く、少しも劣っていないと感じている」と話した。
A.T. カーニー中国消費・小売部門の責任者でパートナーの何暁晴氏も、中国の消費者、特に若者の本土ブランド受容度の向上は中国ブランドの台頭を意味するとの見解を示した。
中国製の台頭
十数年前、国産品といえば「安くて質が悪い」というイメージがあったが、数十年の発展を経てそのイメージを払拭している。「使いやすく見た目が良いが高くない」などの特徴で、各分野の国産ブランドは驚きと喜びを与えている。
趙萍氏によると、国産ブランドは急成長期に入った。国産ブランドの特徴は新ブランドが増えていることで、これらのブランドはニッチ市場に専念し、ビッグデータを使った正確な位置づけで運営し、イノベーション牽引という特徴が現れている。市場シェアが高いとは限らないが、ターゲットの口コミは良好である。また、国際ブランドの知的財産権に対する意識も高まり、特許出願件数は増加し続け、若者化の特徴が現れ、インターネット販売をより重視するようになった。
国産ブランドの台頭は消費者にとってもよいことである。盧浩文氏は、「国産ブランドと海外ブランドが良性の競争を繰り広げればに、企業はより優れた商品を開発する。消費者は賢明な選択をするため、国産品が良くなれば、より多くの中国の消費者を獲得できる」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年4月11日