注目ポイント2:自由貿易区と自由貿易港の建設が意味するところは?
海南省の新たな改革開放策の一つは、自由貿易試験区の設置サポートだ。統計によると、現時点で、中国では3期に分けて自由貿易試験区が11ヶ所に設置され、「1+3+7」試験ポイントが形成されている。
海南省の自由貿易区にはどんな特徴があるのだろう?遅院長は、「まず、海南省の最終目標は、自由貿易港を建設することであるのに対して、天津、上海などは今でも自由貿易試験区で、目標が違う。次に、海南省の面積は約3万5000平方キロで、他のどの自由貿易区よりも大きい。地理的条件にしても、自然的条件にしても、海南島は自由貿易区を建設するのに適している」と分析する。
自由貿易試験区と自由貿易港の違いについて、肖副会長は、「島全体を範囲として自由貿易試験区を建設するためには、アライバルビザなどの一連の措置を講じなければならないだろう。また、海外の金融機構が支店を設置できるようにしたり、海外の医療機構も海南に進出したりできるようにするというのも、実際には自由貿易区をめぐる措置。自由貿易港は開放度の高い規則を採用しなければならず、最も際立っているのは地域内におけるゼロ関税(非関税区)を実施することだ」と指摘する。
自由貿易港の建設は、自由貿易港政策と制度体系を順を追って、段階的に構築することで進められる。海南省に自由貿易区を設置し、自由貿易港としていく計画について、前出意見は、2025年までに自由貿易港制度を構築し、ビジネス環境を国内一流の水準に向上させ、35年までに自由貿易港の制度体系や運営スタイルを成熟させ、ビジネス環境を世界トップレベルに引き上げるとしている。