中国で17日、初となる民間商用ロケットの打ち上げが成功した。シンガポール華字有力紙『聯合早報』電子版が、中国メディアの報道を引用する形で報じた。
このロケットは中国の民間ベンチャー「零壱空間」による初の自主開発ロケット「重慶両江之星」。17日午前7時33分に打ち上げられ、7時38分に予定地域に落下した。地上からの観測によると、ロケットの噴煙の軌跡であるロケットロードが空中に美しい弧を描いたという。
零壱空間の総裁、馬超氏によると、「重慶両江之星」は全長9メートルで、同社自主開発の固体ロケットエンジンを搭載、エンジン推力は350kNで、最高速度はマッハ20に達する。
同社の創業者でCEO(最高経営責任者)を務める舒暢氏は、「今回はXシリーズのロケット本体の打ち上げに成功したほか、技術的な面でも成果をあげた」と評価。支柱部分の空気抵抗や空力加熱の低減といった目標を達成でき、将来的な設計開発につなげられたことや、最高高度(4万メートル)、マッハ数(マッハ4~6)などを検証できたことなどを挙げた。