中国自動車業界 黒字・赤字に二極化

中国自動車業界 黒字・赤字に二極化。

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発信時間:2018-05-19 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

  インターネット企業が自動車製造分野に次々と進出しているが、自動車の利益率がインターネット事業ほど高くなく、製造業の中でも医薬やたばこ・酒業界より低いという状況に直面している。


 自動車大手のトヨタとインターネット大手のアリババ集団はこのほど、最新の業績を発表した。世界一稼いでいる自動車メーカーのトヨタの2017年度(17年4月1日から18年3月31日)営業利益は2億3998万円(約1402億元)、純利益は2億4939億円(約1457億元)、営業利益率は8.17%、純利益率は8.49%だった。


 アリババ集団が先日発表した2018年度(17年4月1日から18年3月31日)の業績によると、同社の純利益は614億1200万元、純利益率は39.96%。その前にはテンセントが2017年業績を発表。純利益は724億7100万元、純利益率は30.48%。アップルはやや低く、純利益率は22.4%だった。


 自動車業の利益率は製造業の中でも高いが、一部のインターネット大手と比べて、自動車製造の利益率は低いとわかる。2017年の中国自動車業界の利益率は8%で、前年比0.4%低下した。全国乗用車市場信息聯席会の崔東樹秘書長は取材に対し、「近年、自動車業の利益率は安定し、8%前後を維持しているが、コスト上昇に伴い利益上昇余地が狭まっている」と話した。


 崔東樹氏は次のように分析する。2017年の自動車業の利益は普通で、主力業務の収入は10.8%増加したがコストが11.4%上昇し、二極化現象が目立つ。また、自動車業の管理費用の増加幅は小さく、販売費用の増加幅は16年より縮小し、コストの上昇圧力が大きく、利益率の優位性が低下している。医薬業と酒類の利益増加速度は速く、利益率はそれぞれ11.8%と11.4%だった。たばこの利益率も10%以上で、自動車業の利益率を上回る。


 長年にわたり、先進国の自動車市場は飽和状態にあり、労働密集・資源密集型の自動車製造は先進国から発展途上国へと移転し、中国市場は巨大な発展潜在力と発展よちで先進国・地域の自動車メーカーを引きつけている。これらの企業は資本提携や技術提携などの形式で国内市場に入り、中国自動車産業の発展に大きなチャンスをもたらした。2005年から2016年までで、中国の自動車販売台数は15.47%増加し、生産台数が世界に占める比率は2005年の8.59%から2016年には29.61%に急上昇した。2009年に世界最大の自動車生産・販売大国になってから、中国は9年連続で世界一を維持している。


 中国自動車業は技術と市場の面で飛躍・発展を遂げたが、急成長を維持するのは難しい。 また、自動車業に従事する企業数も急増し、2017年末時点で1万4700社に達した。赤字企業の数も増え、2017年に自動車製造業で赤字を計上した企業数は1850社、16年より266社増加。 中国自動車メーカーの利益能力はまちまちで、赤字の泥沼にはまる企業もある。2017年、海馬汽車は9億9400万元の赤字を計上。2010年から16年まで黒字を維持し、16年は2億3000万元の黒字だった。一汽夏利も低下し続け、2017年の赤字額は16億4100万元となった。


 今年第1四半期、多国籍自動車メーカー大手の利益も振るわず、ゼネラルモーターズやヒュンダイなどは大幅減益となった。また、中国にも懸念される自動車企業がある。新エネルギー車の販売台数は急増しているが、政府の補助金がなければメーカーは赤字である。15歳の新エネルギー車大手のテスラがそれを証明している。中国の新エネルギー車メーカーのように補助金を受けられないテスラは赤字が続き、2018年第1四半期の赤字額は約2倍の7億8500万ドルに拡大した。電気自動車の道は厳しいことがうかがえる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年5月19日

 

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