「中米双方が短期間のうちに2度の会合を行ったことは、両国が意思疎通を深めることにかなり大きな誠意と期待を持っていることを示す」。国際貿易学会中米欧戦略経済研究センターの李永共同主席は、「交渉は結果が如何なるものかに関わらず、単に対立するのに比べてコストが低く、得るものは多い。中米経済貿易協議は佳境に入ったと言うべきだろう」と述べた。
専門家は、「中米双方が共同声明に署名し重要な共通認識に至ったことは、双方が向き合い、共に努力した成果であり、容易なことではない。これは、中米双方が対話交渉を通じて、対立や中傷を避けながら見解の相違を埋める能力があることを示すものだ」とみている。
復旦大学米国研究センターの宋国友副主任は、「米中貿易赤字を解消し、意思疎通を強化することは非常に重要だ。米国はさらに全面的かつ歴史的に中米の貿易不均衡が発生した背景と根本原因を見つめ、双方が貿易不均衡縮小に向けて共に努力していることに目を向けるべきだ。中国が輸入を拡大すると同時に、米国も輸出規制を緩和し、相互の直接投資と市場参入がより有利な条件を創出するべきだ」との見方を示した。
「グローバル化は今、岐路に立っている。中米は重要な大国として、世界経済ガバナンスの構造を維持する義務がある」。北京師範大学金融研究センターの鐘偉主任は、「中米は対話と意思疎通の強化を通じて、互恵的な経済貿易協力を一段と深化すれば、必ずや両国ひいては世界により多くのチャンスがもたらされるだろう」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月23日