今年に入り、人民元国際化の加速に伴い、人民元の国際的な影響力が拡大を続けている。元建て資産は国際資産配置における魅力的な資産となり、域内債券市場に進出する外資が増え続けている。
招商証券チーフマクロアナリストの謝亜軒氏は「域外機関の保有率を見ると、中国国債市場に占める域外機関の比率は、今年4月に6.29%に上昇した。この比率は今年に入り、すでに1.32ポイント増加している。中国債券市場全体を見ると、域外機関が占める比率は1.98%で、引き続き過去最高を更新した」と分析した。
「域外機関による元建て債券の買い増しは、中国債券市場の開放政策の効果によるものだ。また欧州と日本の中央銀行による資産拡大が世界の流動性を高めており、世界の資本流動が危機後の低い水準を乗り越えるため良好な外的環境を整えた。一方的な元安の圧力が解消され、段階的な元高に向かう状況下、高い収益を見込める元建て資産の魅力が高まっている」
専門家は「債券市場のさらなる開放と投資の利便性の向上に伴い、国内債券市場の域外投資家への魅力が高まる。米国債の利回りの上昇の余地は限られており、中国と米国の金利差が安定的に拡大し、元建て資産の魅力が高まっている」と指摘した。中国の債券市場の規模はすでに世界3位になっているが、域外機関の保有率は韓国、日本、米国などと比べると一定の差があり、さらなる上昇の余地が残されている。今後「南向通」と「中英債券通」の開始に伴い、域外投資家により便利な投資条件を提供することで、より多くの外資を引きつけ債券市場に利益をもたらす。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月12日