家庭ごみが急増し、環境リスクが日増しに深刻化するなか、家庭ごみの処理の有料化制度の日程表がついに発表された。国家発展改革委員会は2日「国家発展改革委員会のグリーン発展促進価格メカニズムの革新及び改善に関する意見」(以下「同意見」)を発表し、全国で合理的に利益を得る固体廃棄物処理の有料化メカニズムをさらに明確にし、奨励・拘束費用徴収メカニズムの構築を加速した。ごみ処理有料化制度を通じ分別とリサイクルを行い、市場化の手段により企業に排出削減と汚染防止を迫る。
2020年末までに構築
同意見は、固体廃棄物処理の有料化メカニズムを健全化するとした。ごみ分別を促進する奨励・拘束メカニズムの構築を加速し、混合ごみの費用を引き上げる。2020年までに全国の都市及び建制鎮で全面的に家庭ごみ処理有料化制度を構築する。同時に農村部のごみ処理有料化制度の構築を模索する。
費用徴収基準は「量化」が必要に
同意見の要求に基づき、非住民利用者にごみの計量費用徴収を実施し、かつ分別ごみと混合ごみの差別化費用徴収などの政策を実施し、混合ごみの費用徴収基準を引き上げる。条件を備える住民利用者については、計量費用徴収と差別化費用徴収を実施し、ごみ分別の推進を加速する。
北京公衆・環境研究センターの馬軍主任は、北京商報の記者に「ごみ分別体制が重要だ」と話した。計量費用徴収と差別化費用徴収はごみ分別体制全体の構成部分だ。ごみ分別処理体制の構築には、住民利用者が条件を備える必要がある。このシステムがなければ、計量費用徴収が非常に困難になる。
市場化汚染対策を奨励
周伴学氏も「同意見は地方が競争メカニズムを導入し、入札により資格を持つ企業を選びごみの収集・輸送・処理を依頼することを奨励する。市場化運営方法を模索し、ごみ処理コストを引き下げ、サービスの質を高めることを奨励する」と指摘した。
馬氏は「第3者を導入するほか、国内には対策を促す多くの手段が存在する。例えば汚染物質排出権取引、企業のデポジット方式などにより、市場で最も優れた取引により排出削減を実行する。あるいはサプライチェーン側からグリーンな調達を行う。全体的に見て、市場化汚染対策の推進は非常に高い将来性を持つ」と分析した。
しかし馬氏は「ごみ処理について、第3者企業は実際の運営で一定の問題に直面する。ごみを漁る人が高付加価値を持ち去り、かつ分別・包装されたものを持ち去ることで相互汚染が発生する。汚染が生じれば、洗浄と分別が難しくなる」とも指摘した。
広州市などは以前、第3者をごみ発生源に派遣し、ごみ分別サービスなどを提供したことがある。また政府レベルで低価値リサイクル可能物の回収に財政補助金を支給し、第3者による業務運営プラットフォームの構築に協力した。これは上述した問題を解決するアイデアを示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月3日