政府と市場の役割を上手に発揮させる。支払決済システム・マクロ政策国際協調・金融監督管理・金融基準・金融法律体系など、いずれも公共財としての強い特性を備えている。金融協力制度のトップダウン設計では、これらの金融制度で設計された基礎性と公共性の特性を際立たせ、政府の機能・位置付けを合理的に定め、政府の役割をより良く発揮させる必要がある。その一方で、金融商品の価格決定・金融商品の提供・取引拠点の建設などについては、市場が決定的な役割を果たすべきだ。
リスクの早期警戒・防止制度を整える。「一帯一路」建設に参加する国々の発展レベルは様々で、一部の国は経済基盤が弱いため、インフレや為替相場の変動、重い債務負担など複数の圧力に晒されている。同時に、中国の金融機関も海外進出するうえで、経験不足やリスク防止意識や防止コントロール能力の低さなど問題を抱えている。そのため、協力を進めるなかで直面するであろう政治・経済・信用・市場・法律・コンプライアンス・信望など複数のリスクを充分に考慮し、リスクの早期警戒・防止制度を整備、リスクの防止解消に取組み、安定の中で前進を実現していく必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月16日