第20回中国-EU首脳会談が北京で開催される。今回の会談はちょうど、中国とEUの全面戦略パートナーシップ樹立15周年と首脳会談メカニズム構築20周年に当たり、自国中心主義と保護貿易主義が盛んに議論され、大国の経済・貿易関係の緊張が続くなかの開催となる。中国と欧州の関係をどのように発展していくかが、会談で最も注目されるポイントだ。
駐EU中国使節団団長として私は、中国とEUが今回の首脳会談を通じ、コンセンサスをまとめ、相互信頼を増進し、協力を深化させることで、多国間主義の維持や、貿易・投資自由化と簡便化の促進につながるプラスのサインを打ち出すことを期待する。
中国とEUは一貫して、戦略の高さからその関係を扱ってきた。長期にわたり双方は、政治制度と発展の歩みの違いを超越し、和平、成長、改革、文明という4大パートナーシップの構築に注力することで、中国とEUの国民に適切な利益をもたらし、世界的試練の対応に貢献してきた。首脳会談をきっかけに、中国とEUが相互尊重と公平主義を堅持し、協力・互恵を模索する前向きな態度が示されれば、現在の不確定要因が充満する世界の大きな安定要素として貢献すると共に、中国・EU関係の戦略性とグローバル主義が明らかになるだろう。