さらにテスラが上海で建設する新工場は、上海の史上最大規模の外資製造業プロジェクトとなる。投資銀行のゴールドマン・サックスも、テスラが中国で工場を新設するため、40−50億ドルの投資が必要と見積もっている。別の業界関係者によると、EVの年間生産台数が25万台の工場を建設するための投資総額は25−50億ドルにのぼり、テスラ上海工場の投資総額は100億ドルを上回る可能性があるという。
さらに参考となるデータを見ると、ベンツと北京汽車が今年5月に北京で投資したベンツ新エネ車生産拠点は、プロジェクト1期の年間生産台数が15万台のみだが、投資額はすでに119億元に達している。
解消が待たれる財務リスク
テスラは現在、深刻な財務リスクに直面している。テスラは5月3日、今年第1四半期の財務報告書を発表した。それによるとテスラの第1四半期の赤字は7億8500万ドルで、前年同期の3億9700万ドルからほぼ倍増となり、過去最大の赤字を記録した。
中国での投資には懸念も
自動車業界コメンテーターのMichael Dunne氏は、テスラの上海工場はテンセントから建設資金の支持を得る可能性が高いとしている。テンセントはテスラ株を5%保有しており、当然ながら上海政府も資金援助をするだろう。今回の新工場調印式において、上海市の応勇市長は「上海市政府はテスラの工場建設を全力で支持し、テスラを含む各種企業の上海での発展に向けより良い環境を構築し、より良いサービスを提供するため努力する」と表明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月19日