中国では、年初より実体経済の振興策が次々に打ち出され、実体経済の健全化と改善を促しているが、なかでも金融による実体経済の支援政策が重点的取組となっている。中国国家発展改革委員会(発改委)、中国人民銀行(中央銀行)などは企業の債券発行や融資などの面で実体経済の支援を強化し、企業の資金調達コストの引き下げや資金調達構造の改善を図っている。専門家は、今後も金融による実体経済の振興策は一段と強化される見通しで、政府はフィンテックの発展推進や、債券市場の信用体系整備などを通じて、中小企業を中心とする実体経済の発展を推し進める方針だと指摘した。
人民銀の統計によると、2018年上半期の実体経済に対する人民元建て新規貸出額は8兆7600億元で、前年同期より5548億元増加した。
上半期のA株新規上場(IPO)は63社、資金調達額は931億元で、IPO審査待ちの企業は272社、資本市場が実体経済に寄与する直接融資の機能は着実に向上している。