大英博物館の天猫(Tmall)フラッグシップショップが開設され、1カ月ほどでファン数は13万人を超え、多くの商品が売り切れた。ネットユーザーは、「大英博物館は故宮のビジネスを奪った」と冗談の書き込みをしている。中国の人気博物館である故宮博物院は各種の可愛らしいグッズを販売して注目を集め、2017年のグッズ売上高は10億元に達した。
実は、人気を呼んだのは故宮博物院だけでなく、2017年のグッズ売上高が1400万元を超えた蘇州博物館は「500年ムラサキフジの種」などの特徴的な商品をPRし、江南地区の「婉曲路線」を飛び出した。4店の実店舗を持つ上海博物館の17年のグッズ売上高は3862万元で、上海市の博物館グッズ売上高の8割弱を占めた。
大英博物館はIPに頼る マグネットや限定版携帯電話を販売
大英博物館の天猫フラッグシップショップは7月1日に開設され、文具、日用品、インテリア、デジタル機器など約20点のグッズを販売。海外からやってきたこの博物館フラッグシップショップは瞬く間に人気となり、ファン数は13万人を超えた。
開設から1カ月ほどで、大英博物館の多くの商品が売り切れた。記者が7月23日に確認したところ、販売されている商品は5点だけで、うち3点は予約販売、残りの2点は「入荷待ち」になっている。
世界3大博物館の1つである大英博物館は、グッズ面において「よき先輩」とされている。オンラインショップで販売するグッズの種類は豊富で、彫刻やレプリカ、ジュエリー、アクセサリー、書籍、インテリア、キッズ用品など計1500点以上の商品を扱っている。中でも3.5ポンド(約30元)の公爵マグネット、120ポンド(約1000元)の宝石の古代エジプト風ネックレスがよく売れている。
政府が資金を割り当てる中国の博物館の運営体系と異なり、海外の博物館にとって財政資金は主な収入源だが、予算削減の圧力は受けず、「活路の見出し方」をわかっている。
大英博物館が中国でグッズを販売するのはこのフラッグシップショップが初めてではない。7月24日正午、記者が大英博物館の天猫フラッグシップショップを確認したところ、最も売れている商品は19元の「ロゼッタ石碑」テープで、取引数は4299件。故宮の淘宝店で最も売れているテープの取引数は3729件である。
大英博物館が進出したことで、故宮と比較されるようになっている。知名度、販売量、影響力を見ると、故宮博物院は国内の博物館グッズ界において完全な「ボス」である。