中国のファンダメンタルズ、大幅な元安を防ぐ

中国のファンダメンタルズ、大幅な元安を防ぐ。

タグ:中国 ファンダメンタルズ 元安

発信時間:2018-07-26 15:37:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 人民元の対米ドルレートが13カ月ぶりに1ドル=6.80を割り込んだ。中国外貨取引センターが25日に発表したデータによると、人民元の対米ドル中間レートは1ドル=6.8040で、前営業日より149ベーシスポイント低下し、2017年6月28日ぶりの低水準となった。しかし市場の予想をより良く反映するスポットレートは、中間レートの大幅下落の影響を受けておらず、同日は1ドル=6.7784をつけ、前日の公式終値を316ポイント上回った。


 統計データによると、人民元の対米ドル中間レートは今年に入ってから4.13%低下し、対米ドルスポット・レートは4.40%低下し、オフショア人民元の対米ドルレートは4.55%低下している。同期のドル指数は2.5%上昇した。


 ドル指数の上昇が最近の元安の主因であることは間違いない。市場の元安の原因に関する議論が収まり、人民元の未来の動向が予測されている。複数の機関は、さらなるドル高進行の余地が限られていることから、大幅な元安の可能性は低いと判断している。


 中信証券固定収益チーフアナリストの明明氏は「ドル高が続き、中国と米国の利ざやがさらに縮小する影響が重なれば、人民元の圧力は依然として存在する。しかし中期的に見ると、米ドルはすでに頭打ちの段階に入っている。かつ中国のファンダメンタルズの靭性が強いことから、レートを力強く支えている。大幅な元安がさらに進行する基礎が存在せず、双方向に変動する状況が続く」と判断した。


 UBS中国チーフエコノミストの汪涛氏も同じく、「米ドルレートがユーロやその他の通貨に対して安定すれば、大幅な元安の余地はない。また中央銀行は逆周期的な調節により、人民元レートの安定を維持できる」と分析した。


 中金公司は最新の研究報告書の中で、中央銀行は短期間内に市場との意思疎通、中間レートの調整などにより、レートの見通しを安定させることができるとした。中長期的に見ると、経済の安定と見通しの安定により、人民元レートを効果的に安定させることができる。人民元レートと資本流動を決める最も根本的な要素は、中国の投資収益率への見通しだ。また最近は人民元レートと国内資本市場の連動が顕著になっている。


 同報告書は「現在の状況下、中国の成長、企業の収益、資産の質に対する投資家の見通しを安定させることが、人民元レートの中長期的な見通しを安定させる最も効果的な対策だ。そのためよりスピーディーで力強く調和的な政策調整は、レートの見通しの安定を促す」とまとめた。




「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月26日


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