最近、中国人民銀行(中央銀行)、財政部、国家発展改革委員会(発改委)、商務部などの中国のマクロ経済関連部門による経済政策の発表が相次ぎ、今後の政策の重点が定められている。専門家は、中国のマクロ経済政策に関する微調整と予防調整の方針がまとまりつつあり、下半期に進められる政策の重点が明らかになってきたとの見方を示した。「穏中求進(安定しつつ進歩を求める)」の全体基調のもと、金融政策、財政政策、行政政策などが総合的に力を発揮し、就業や金融、対外貿易、外資、投資、期待を安定させる取り組みが多岐にわたって進められる見通しだ。
中国人民銀行は8月1日に2018年下半期活動テレビ会議を開催し、下半期の重点任務の段取りを検討した。会議では、明確なサインが打ち出されている。下半期は、穏健な金融政策を実施し、マネーサプライの供給口を把握することで、予防調整と微調整を強化し、適度に余裕のある流動性を維持するほか、金融リスクの確実な防止と解消を図り、金融リスクの防止・解消と金融の実体経済への寄与を結びつけ、中小零細企業向けの金融サービスを引き続き改善する。金融開放の拡大なども下半期の重点任務に組み込まれた。
「財政の職能作用を十分に発揮させ、重大リスク防止・解消、貧困脱却、大気汚染予防・解消という三大問題の取り組みを支える」。財政部部長の劉昆氏は先ごろ、『求是』で考えを明らかにした。そのなかで、重大リスク防止・解消の取り組みについて、法定限度内の地方政府債務リスクの厳格管理と、地方政府の隠れた債務リスクの防止・管理に注力する方針を示している。