米『ボストン・グローブ』は7月30日にウェブサイトで、自身の線材工場で毎月少なくとも1千トンの条鋼を購入しているジム・ネーター氏の様子を伝えた。6月にカナダから到着した貨物に追加コストがかかったため、彼は5万4千米ドル(1米ドルは約6.8元)を追加で支払い、米トランプ大統領が課した鉄鋼の追加関税を納めた。
ネーター氏は、次回の鋼材輸入時にも再び数千米ドルを支払う必要がある。コストの大幅な上昇は、ネーター氏を厳しい状況に追い込む。彼の会社は、条鋼からコーティング金網を生産しており、米国ではこれを使ってロブスター捕獲器がつくられる。ネーター氏は突然、25%の追加支出を余儀なくされ、販売価格を上げざるを得なくなったが、顧客はより価格の低い外国のライバル企業を選ぶ可能性が高い。
ネーター氏は今のところ、自身で追加コストを負担すると決めているが、トランプ大統領が米国の貿易パートナーに対抗しているため、いつまで持ちこたえられるかは分からない。「政策は結果をもとに評価をするべきで、その意図がなくても、私は非常に残念な結果を見始めている。最終的に消費者が関税を負担することになるが、今はまだ気づいていないだろう」と話す。