今年に入ってから、中国A株市場への海外資金流入の兆しが鮮明になっている。A株のバリュエーションの低さに加え、証券監督当局による市場開放拡大への期待感も相まっていることが背景にある。
中国上場企業の収益力が継続的に向上し、株式市場への投資価値が大幅に高まっていることから、株式相互取引制度(ストックコネクト)経由で海外資金が流入している。
2018年1-7月の7カ月間における海外からのA株市場への純資金流入額は1616億元に上った。月平均で230.86億元。6月と7月の2カ月だけでも498億元に上った。
『証券日報』によると、中国証券監督管理委員会(証監会)は資本市場の一段の開放拡大を進める方針だ。証券サービス業の開放政策の実施加速や、外国人投資家のA株市場参入に関する制度や規則の整備、投資家の合法的権利権益の適切な保護を進め、資本市場の安定的かつ健全な発展を促すとしている。
中国人民大学重陽金融研究院の卞永祖研究員は『証券日報』の取材に対し、「資本市場の対外開放を加速するのは、実際に国内外ともにこうした需要があるからだ」とした上で、次のように述べた。