『ワシントン・ポスト』はこのほど、中国は科学技術分野で目覚ましい進展を遂げたが、米国は今でも科学技術分野において間違いなく世界のリーダーで、中国が米国に代わり世界の科学技術大国になるという心配は大げさであるとする記事を掲載した。以下は記事の概要。
数十年間、米国は中国のひどい模倣レベルをあざ笑ってきたが、今では中国の技術強国への急速な台頭を懸念し、特にワシントンのタカ派から米国の世界における主導的立場を揺るがす主な脅威と見られている。
根本から言うと、中国は世界の多くの新興経済圏と同じで、米国をはじめとする先進国との技術面の大きな差を縮めることに努めている。この競争の中で、中国は間違いなく多くの発展国より大きく進歩している。中国の科学技術産業は急成長し、世界の多くの発展途上国を超えた。製造業、特に家電、鉄鋼、造船、高速鉄道、太陽電池などの分野において、中国は世界トップの生産者になっている。消費インターネットや金融技術などの分野では米国を超え、世界のその他の地域をリードしているとも言える。
しかし、ロバート・ライトハイザー氏やピーター・ナヴァロ氏ら米国のタカ派は、中国が科学技術分野で得たどの進展も米国から「盗んだ」結果だと主張する。
中国は数十年にわたり科学技術分野に巨額を投じてきたため、2人のタカ派の主張は成り立たない。
米国立科学財団(NSF)のデータによると、中国は研究開発に大量の資源を投じ、2015年は4090億ドル(世界の21%に相当)を投資した。2000年から2010年の中国の開発投資の年間伸び率は20%を超え、2010年から15年までに約14%増加した。一方、米国の開発投資の伸び率は4%前後を推移。平均収入が米国の6分の1である中国の開発投資は、真実かつ持続的な国の承諾を反映している。