中国本土上場の人民元建て株式A株のMSCI新興国株指数への組み入れ。6月に実施された第1段階での組み入れ比率はA株全体の2.5%だったが、9月に実施される第2段階では5%に引き上げられる。これにより、A株のMSCI新興市場指数に占める比重は0.75%に上昇する。具体的には、今回の調整で新たにA株10銘柄が追加され、組み入れ後の採用銘柄数は236銘柄に拡大する見通しだ。
中国マクロ経済研究院の劉翔峰研究員は、このほど『証券日報』の取材に対し、今回の組み入れが予定通りに行われれば、海外からの資金流入は増加するだろうと指摘した。試算によると、A株の組み入れ比率が2.5%から5%に引き上げられれば、新たに約500億元の資金がA株市場に流入する見通しだ。今年に入ってから海外資金が急ピッチでA株市場への流入しており、その額は1700億元に上るという。A株のMSCI指数組み入れ第2弾が実施されれば、海外からA株市場への資金流入に弾みがつくと思われる。
頂点財経の徐陽上席アナリスト、『証券日報』の取材に対し、組み入れ第2弾の実施により、一部の優良銘柄の投資価値は徐々に高まっていると指摘。外国人投資家によるA株投資が拡大すれば、市場のセンチメントは改善し、より多くの資金が中国市場に流入するだろうと述べた。