同社が期待をかける中国・アジア太平洋地域市場での業績も振るわなかった。中国・アジア太平洋地域の営業利益は46%増の12億ドル、利益率は7.6ポイント低下し19%、中国エリア店舗売上高は2%減で、中国市場で9年らい初の低下となった。
これについて、中国食品産業アナリストの朱丹蓬氏はインタビューに対し、「3年連続で、世界経済は低調気味のマクロ環境を維持し、伝統的な欧米市場でさらに軟調となっている。これがスターバックスの業績が振るわなかった主な原因である。中国市場はスターバックスの2番目に大きい市場で、急成長する新興市場でもあり、この市場で大きな問題に直面するということは非常に重要なシグナルになる」と話した。
実は、スターバックスは様々な方法で利益アップをはかっているが、その効果はわずかで、今回のリストラや閉店という措置について、業界関係者は「スターバックスの最終手段であり、今後3~5年における重要な措置になるだろう」との見解を示した。
今年に入り、スターバックスは様々な行動をとっている。世界範囲のスターバックスコーヒー以外で商品を販売できる永久ライセンスをネスレに付与し、コーヒーの売上高を増やしている。
期待をかける中国市場でも同社は困難に直面し、競合品の包囲攻撃に遭い、「餓了麽」と提携しデリバリー業務を行うなどの他の方法を探るしかなくなっている。
中国市場では、新しいコーヒーブランドの台頭がスターバックスに圧力をかけている。市場参入を宣言した瑞幸咖啡(luckin coffee)は1年足らずで2億ドルの融資を受け、年内に2000店舗を開設するという新たな戦略計画を発表した。また、連咖啡は1日に数十万杯を販売する。インターネットチェーンのコーヒー、コンビニのコーヒーなどの台頭は、スターバックスの中国業務に直接的な影響を及ぼしていると言える。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年9月28日