ユーザー体験向上が競争の焦点に
海外旅行に出かける人のほか、ビジネスマンの間でも翻訳機が人気となっている。その理由は、場所を問わずに使えるほか、通訳を雇う費用を節約できるからだ。ただ、ビジネスシーンでは文脈がより複雑になるため、うまく翻訳できない可能性が高いだろう。
外国人のクライアントとのコミュニケーションのために、テクノロジー関係の仕事に従事する尚さんは今年、「科大訊飛」の翻訳機を購入した。しかし、外国人のクライアントに自身の3Dプリントプロジェクトを紹介しようとすると、翻訳機はフリーズしてしまったという。「3Dプリント業界や当社の設備に関する用語となると、翻訳機の翻訳は正確でなく、専門用語は人が説明しなければならない」と尚さん。
その他、「翻訳機の音声は女性の声ばかり。男の僕がそれで他の人と交流するのはちょっと恥ずかしい」、「画素が低く、A4サイズのメニューの場合、20回ぐらい撮影しないと全部翻訳してくれない」、「長いフレーズだと、翻訳できない」など、ECプラットフォームにも、ユーザーからさまざまな苦情が寄せられている。
謝さんは、ユーザー体験向上が翻訳機の今後の競争の焦点となり、Aiが一層学習を重ねることで、翻訳の精度も向上するほか、翻訳可能な言語も増え、双方向の交流体験も向上すると予測している。その他、翻訳機が世代交代するごとに、搭載機能も増え、ユーザーのさまざまなニーズを満たすことになると見ている。
業界関係者は、伝統的な3C(Computer、Communication、Consumer Electronics)商品と比べると、翻訳機の発展速度は非常に早く、今後2-3年で成熟の段階に入り、中国の翻訳機市場は500-1000万台規模に達するだろうと予測している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年10月16日