輸入品を購入できるのは開放されたためだが、所得が増加したためでもある。国家対外開放研究院特約研究員・対外経済貿易大学国際経済貿易学院教授の劉青氏は取材に対して次のように述べた。サプライサイドから見ると、改革開放初期は品数が少なかったが、現在は数も質も変化し、選択肢が増えた。また、新商品が次々と登場し、ニーズを満たしている。需要サイドから見ると、改革開放初期の「四大アイテム」は腕時計、自転車、ラジオ、ミシンだったが、所得が増加し、1980年代にテレビ、冷蔵庫、洗濯機、テープレコーダーになり、新世紀に入ってからは携帯電話、パソコン、自動車、家に変わった。
劉青氏は次の見解を示す。この40年の「四大アイテム」の変化から、多くの人が「四大アイテム」以外のものを欲しがらないのではなく、所得が相応のレベルに達するまで欲しいと思わず、潜在意識としてニーズが抑えられているとわかる。所得増加に伴い予算に余裕ができ、ニーズが徐々に広がっていった。
27歳の王濤さんは、今でも自分が持っていたソニーのMP3のことをよく覚えている。「当時は中学生で、父が出張で日本に行った時に買ってきてくれた」と王濤さんは話した。当時、国産のMP3をいくつか持っていたが、ソニーのMP3を気に入っていたという。