米公共ラジオ放送のナショナル・パブリック・ラジオ(NPR)電子版は14日、「衛星画像からみた中国のインフラ建設支援による貢献」と題する記事を掲載した。発展途上国における中国のインフラ支援プロジェクトは、主要先進国のプロジェクトに比べて、貧富の差の縮小につながるものが多いとする研究結果が明らかになったという。
対外援助を調査する「エイドデータ」の責任者で、この研究報告を作成したブラッドリー・パークス氏は、自身の研究チームの調査結果から、中国によるインフラ支援プロジェクトと被援助国の経済成長との相関性は非常に高いことが明らかになったと指摘した。
中国の融資によって建設された道路や橋といった「相互連結インフラ」は、主要先進国が行う従来型のプロジェクトに比べて、農村部においてより均衡のとれた経済成長を促進できるという。中国には、農村部や辺境地域、内陸部と、規模もビジネスチャンスもより大きな沿岸部の都市とを繋げるようなプロジェクトを行う傾向があるからだとしている。
研究チームは、中国が2000年から2014年にかけて138カ国で実施した4400件以上ものインフラ支援プロジェクトの位置を特定し、米国防総省の防衛気象衛星から撮影された夜間の画像データを調査した。パークス氏によると、専門家の間では夜間照明の明るさは所得水準を表す指標と認識されている。つまり、「明るいイコール所得が高い」ことを示すのだという。