2018年中国SF大会がこのほど深セン市で開かれた。テーマは「無限の想像で未来を共有」。本大会で発表された「2018中国SF産業報告書」によると、今年上半期だけでも中国SF産業生産額が100億元弱にのぼり、2016年通年の規模に相当する。2017年は140億元。
世界ではSF小説に衰退の兆しが見えるが、中国市場は流れに逆らい復興している。同報告書によると、2017年の中国SF小説市場生産額は9億7000万元で、前年同期よりやや減少した。今年は急激に反転上昇し、半年で9億元弱に達した。
SF映画も人々がSFと触れ合う重要ルートだ。同報告書によると、今年上半期の国内SF映画興行収入は95億600万元で、うち国産作品は前年同期比で約20%増の8億9000万元に達した。
国内のSF教育も始まっている。
中国SF作家の劉慈欣は、科技日報のインタビューに応じた際に「社会のSFへの注目度が上がるにつれ、多くのSF関連コンテンツが教育分野に進出している。国語教材にSF小説が登場し、大学入試でSF関連の問題が出題されている」と話した。
教育部高等教育司の呉岩司長によると、小中学校では昨年、大量のSF関連コンテンツが学校の内外、オンライン・オフラインの教育に組み込まれた。代表的なコンテンツはSF絵画、SF名作鑑賞、SF作文など。
これには従来の教育を補完する学校教育の他に、想像力、科学の素養、批判的な物の考え方を育むことを目的とした課外活動が含まれる。全国中高生科学普及SF作文コンクール、SFサマーキャンプ、作文訓練キャンプも人気が高い。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月1日