中国が独自開発した最大規模のCTEG技術(C to MEG技術、石炭由来の合成ガスからエチレングリコールを製造する技術)プラントが先ごろ操業を開始した。約2カ月に渡り安定稼働しており、優等品率は100%に上るという。同プラントは、低温メタノール洗浄装置で浄化したガスを原料に、合成ガスからエチレングリコール(EG)を間接的に製造する先端技術を採用しており、原油の輸入依存度を低減するとともに、石炭の高効率で環境負荷の低いゼロエミッション型の利用が実現可能だ。これは中国の現代石炭化学工業の中核技術が新たなブレークスルーを実現し、CTEG産業が「大プラント」時代に入ることを意味する。
寧波中科遠東催化工程技術有限公司(中科遠東)が開発した、山東華魯恒昇化工股フェン有限公司(華魯恒昇)の年産50万トンの大型エチレングリコール(EG)プラントがこのほど、全面稼働した。11月13日、同プラントの負荷率は100%、1日あたりの生産量は1490トンに達し、設計値の日産1500トンに迫るとともに、優等品率は100%に達した。
中科遠東の趙柏マーケティングディレクターは、「同プラントの稼働は多くの記録を塗り替えた」と指摘。具体的には、◇EGプラントのスタート期間が最短、◇優等品率100%、◇EGプラントの大型化、◇設備の100%国産化、――を実現したという。