中国国家統計局サービス業調査センターと中国物流購買連合会は11月30日、2018年11月の中国製造業・非製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表した。国家統計局サービス業調査センターの趙慶河・高級統計師は、「11月の中国製造業PMIは50と、前月より0.2ポイント小幅に低下し、ちょうど好不況の分かれ目にある。非製造業商務活動指数は53.4と前月より0.5ポイント低下し、非製造業の成長がやや鈍化したものの、引き続き景気拡張区間にあることがわかった」と指摘した。
統計によると、11月の中国製造業PMIの主な特徴は次の通りだ。(1)価格指数が顕著に低下。一部のコモディティ商品価格下落などの影響で、主要原材料購入価格指数と出荷価格指数が年初来の低水準に落ち込み、それぞれ50.3および46.4と、前月より7.7および5.6ポイント低下した。(2)生産は安定傾向を維持、需要は拡大傾向が鈍化。生産指数は51.9と前月より0.1ポイントわずかに低下したものの、景気拡張区間を維持。新規受注指数が50.4と前月を0.4ポイント下回った一方で、景気判断の分かれ目となる50を上回ったことは、企業の製品受注料の伸びがやや鈍化していることを示す。(3)製造業の多くの産業が景気拡張区間にある。(4)輸出入の景況感が引き続き低水準で推移。新規輸出受注指数と輸入指数がそれぞれ47と47.1と、いずれも50を下回ったことは、世界経済の回復の鈍化と貿易摩擦の不透明性が増すなか、輸出入の下押し圧力がやや拡大していることを示す。