中国自動車市場が低迷 生産・販売台数はまだ「ピーク」に達していない

中国自動車市場が低迷 生産・販売台数はまだ「ピーク」に達していない。

タグ:自動車市場

発信時間:2018-12-03 15:41:10 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 自動車市場がこの1年、低迷し続けている。


 これについて、専門家は、中国自動車産業が急成長を続けることはあり得ず、生産・販売台数の減少は想定内のことだとの見解を示した。中国の1人あたり自動車保有台数は低く、生産・販売台数は「ピーク」とされる3000万台に達しておらず、産業発展にはまだボーナスが存在する。自動車メーカーは不安意識を持ち、技術レベルと商品の質の向上に務め、激化する市場競争の準備を整える必要があるという。


 10月の生産・販売台数は大幅に減少し、通年の販売台数はマイナス成長確実、ディーラーが多くの在庫を抱える、「史上最も活気のない広州モーターショー」など、様々な兆しが中国自動車業の「冷え」を示している。自動車市場は3000万台が「ピーク」という言葉が絶えず聞かれた時期もあったが、業界内外は自動車業界の今後に懸念を抱いている。


 中国汽車工業協会の統計によると、今年10月の自動車生産・販売台数は233万4500台と238万100台で、前年同期比10.05%と11.70%減少した。うち、乗用車と商用車の販売台数はそれぞれ13%と2.8%減少。1~10月の生産・販売台数は2282万5800台と2287万900台で前年同期比0.39%と0.06%減少。商用車の生産・販売台数は3.39%と5.47%増加したが、乗用車は低迷し、1935万200台と1930万4000台で前年同期比1.04%と1.02%減少した。


 中国汽車工業協会の陳士華秘書長補佐は、「販売台数の大幅減少は全体的に見て理想的ではなく、ここ2カ月は減少が目立つ。今年の残り2カ月、販売台数が前年同期を上回ることはほぼなく、通年のマイナス成長は回避できないだろう」と述べた。


 2000年以降で見ると、2018年は中国自動車市場の初のマイナス成長になることが予想される。


産業発展の「ボーナス」は依然存在


 中国汽車流通協会の瀋進軍会長は「ピーク」は存在するが、3000万台とは限らないとの見解を示す。瀋進軍氏は、「販売台数の増減は秋季的なもので、内的要素もあれば外的要素もある。米国自動車市場に関しては、1750万台が年間販売台数の最高、1650万台が最低で、数字はこの間を上下している。中国自動車産業も増加し続けることはあり得ず、自動車市場の発展はいずれピークに触れる」と話す。


 国務院発展研究センター産業部の助手研究員の周毅氏は、自動車産業の発展は多くの要素と関わっており、自動車産業の発展周期、マクロ経済環境、自動車産業政策の影響を受け、消費グレードアップのニーズと切り離すことはできないと話す。現状を見ると、年内に販売台数が実質的な回復を遂げることは難しく、2018年の販売台数は2800~2900万台になる見通し。長期的に見ると変数は多く、短期的な刺激策を考慮しなくても、3000万台は「ピーク」ではなく、都市化プロセスと全国自動車保有台数から、中国の自動車産業発展には「ボーナス」が依然存在すると言える。


 全国乗用車聯席会の崔東樹秘書長は、自動車業に「ピーク」は存在するがまだ先のことだと見ている。1人あたり保有台数はまだ低く、「ピーク」に達するのは20年後だという。


 北京新場科技の創始者の王彦敏氏は、ニーズサイドの構造性改革も販売台数減少において無視できない要素だと考える。ライドシェアが習慣化し、特に北京・上海・広州などの大都市では自動車を「使用」することが重視され、「所有」という考えが薄れつつある。

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