中国政府は今年、海外機関による中国債券市場と株式市場への投資の難度引き下げを試みた。中国人民銀行は海外の信用格付け機関の規制を緩和。また政府は、一部の債券収益の税収を引き下げた。
多くの資金が債券市場に入っている。今年1~9月、中国債券市場に約662億ドルが流入し、債券保有額は9月末時点で2772億ドルに達した。
ブルームバーグ・バークレイズ指数は2019年4月から20カ月にわたり人民元建て債券を組み入れ、うち債券386銘柄を同指数に採用する。ウェイトは5.5%。JPモルガン新興市場債券指数とシティ世界国債インデックスもそれに続く。上述の状況になれば、債券投資家は大量の中国債券を購入することになり、資金流入はさらに増える。
中央銀行の視点で言えば、もう1つの要因が役割を発揮した。人民元が国際通貨基金(IMF)の通貨バスケットに採用され、世界各地の中央銀行は通貨バスケットの構成に合わせるために人民元保有高を増やさざるを得なかった。2016年の加入後、人民元のIMF通貨バスケットのウェイトは10.9%になった。