2019年春節(旧正月、2019年は2月5日)期間中、中国人の観光消費額は再び記録を更新することになると予想されている。春節までまだ2ヵ月以上あるが、大手旅行サイトの統計データによると、春節中の海外ツアーは予約のピークを迎えている。ツアー価格は全体的に見て、前年同期比とほぼ横ばいとなっており、一部ツアーでは5~10%値下りしている。現時点で、予約が集中しているのは、引き続き日本とタイなどで、南極や南米諸国、カナダ、北欧諸国がダークホースとなっている。
携程旅行網アウトバウンド担当の肖吟元氏は、「観光はすでに生活消費における一つの習慣となっている。特に、春節のような大型連休期間は、中国人にとって、家族そろっての旅行や遠方への旅行に絶好の機会となる」とした。
肖氏は、「観光消費の高度化に注目すると、家族旅行をはじめとする春節旅行では、今年、多くの『グループツアー』商品が販売された。ツアーの最少催行人数は2人以上となっており、専属ガイドがつく上、パック旅行に付帯するサービスと自由旅行の柔軟性を同時に享受できる。日本やバリ島など多くの人気ツアーでも、10人以上の申込で、『グループツアー』の対象となる」と続けた。
また航空券を予約し、目的地に着いてから現地ツアーに参加することも、今年の新たなトレンドとなっている。港珠澳大橋(香港・珠海・マカオ大橋)や広深港(広州―深センー香港)高速鉄道の開通に伴い、今年の春節は、高速鉄道やマイカー利用などの方法で香港に出かけるというニーズが激増している。携程は、今年の春節に向け、香港を目的地とするツアー商品を新しく発売した。消費者は、利用交通機関を選んで予約することができ、そのプランも人気の目的地だけに限らず、香港で今まであまり注目されなかった村や町にスポットを当てたツアーもあり、独特の香港ムードを楽しむことができる。