アジアを中心に世界の政財界要人が経済問題を話し合う中国主導の国際会議、博鰲(ボアオ)・アジアフォーラムのローマ会議が5日、イタリアの首都ローマで開かれた。
「アジアと欧州の指導者による協力と対話」を議題に、アジアと欧州間および世界のその他の地域間の経済交流・協力の促進を図るもので、15の国と地域から政財界の要人や有識者ら約300人が出席。アジアと欧州の新たなパートナーシップの発展促進と開かれた世界経済の構築に向けた政策提言を行うとして、「一帯一路」やデジタル経済、持続可能な発展などの議題について活発な議論が交わされた。
ユーラシア大陸は「一帯一路」を建設する上で重点地域となる。出席者らは、「一帯一路」の共同建設はアジア経済圏と欧州経済圏を繋ぐもので、強みのある分野の相互補完の実現や、ユーラシア大陸間の相互連結の加速、新たな協力分野の共同開拓につながるとの認識を示した。
イタリアの前首相で、仏パリ政治学院国際関係学部長を務めるエンリコ・レッタ氏は、「「一帯一路」の提唱で共同発展を模索することは、多くの国に恩恵をもたらすもので、これまでにも沿線国の人々に大きな幸福をもたらしてきた。「一帯一路」の推進は世界経済の発展に向けて新たな方法を提供するものだ」と評価した。その上で、「一帯一路」の枠組みのもと、我々は東南アジア諸国連合(ASEAN)とアジアの国との新たな協力の可能性を見出し、そこから新たな協力の在り方を考えることができたとして、非常に将来性のある提唱だとの見方を示した。