中国人民銀行(中央銀行)が発表した2018年11月末時点の外貨準備高は前月と比べ86億ドル、率にして0.3%増の3兆617億ドルに上った。
国家外国為替管理局の王春英報道官は7日、11月の中国の国際収支は安定的に推移しているとの見方を示した。米金融政策見通しや原油相場の変動などの影響を受け、主要国の債券価格が軒並み小幅に上昇、ドル指数も若干上昇した。為替相場や資産価格の変動などの要因も総合的に作用し、外貨準備高が微増した。
王報道官は、今年に入ってから外部環境の不安定さや不透明感が強まる中、中国の経済運営は総じて安定基調かつ「穏中有進」(安定を保ちながら前進)で推移していると説明。人民元レートの上下双方向へ変動する弾力性が強まっており、為替市場の需給は概ね均衡、国境を跨ぐ資金移動も概ね安定しているとの見方を示した。
今後の見通しについて、世界経済や金融市場の先行き不透明感は色濃いが、中国経済は長期的に上向くというファンダメンタルズに変わりはないと指摘。中国の改革開放が引き続き拡大するのに伴い、経済成長の原動力は一段と強まり、為替市場を安定させる盤石な基盤となっている。内外要因が総合的に作用し、中国の外貨準備高は今後も安定を保つ見通しだと述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年12月10日