中国工業情報化部の苗圩部長は27日の全国工業情報化工作会議で、今年に入ってから予想以上に厳しい状況に見舞われたが、こうした中でも工業・通信業は総じて安定基調かつ「穏中有進」(安定を保ちながら前進)で推移しており、質の高い発展を着実に推進していると評価した。
統計からは、今年の消費には質的向上と量的拡大がみられ、新たな情報消費イノベーションが活発になったことがうかがえる。環境にやさしいグリーン建材や高効率・省エネルギー技術を用いた設備機器の普及が加速し、新エネルギー自動車は生産・販売台数とも初めて100万台の大台に乗せたほか、製造業投資は高い水準にまで回復した。
今年の一定規模以上(年間売上高2000万元以上)の工業企業の生産額は通年で前年比6.3%増程度になる見通しだ。ソフトウェア・情報技術サービス産業の事業収入は15%増加、工業生産額1万元あたりのエネルギー消費量は3.5%減少した。
イノベーション主導による成長が急拡大期に入っている。今年に入ってから中国製造業のイノベーションシステムは徐々に整備が進み、製造業イノベーションセンターの建設プロジェクトは、集積回路(IC)とインテリジェントセンサー、軽量化材料、デジタル化設計製造の4つの国家級センターの設立が新たに承認された。